一口に臨床工学技士といっても、その仕事内容はさまざまです。配属先によっては全く異なる業務に携わることもあるため、臨床工学技士がどんな仕事を任されるのか、ある程度具体的に把握しておくことが大切です。

臨床工学技士が担う主な仕事は血液浄化業務、人工呼吸器業務、手術室業務などがあります。どの配属先で行う仕事であっても、医療機器を通して患者さんの命を救うとてもやりがいのある仕事です。

2021年の法改正により、臨床工学技士の業務内容が拡大されました。例えば、人工透析業務に関していえば、集中治療室や手術室での業務に限って、静脈穿刺ができるようになりました。これまでは静脈穿刺ができるのは医師もしくは看護師だけでしたので、大きな変更点といえるでしょう。

他にも、医師の指示の下であれば、人工心肺装置や心臓カテーテル治療を使用する手術中に、患者さんへ電気刺激を与える機器の操作ができるようになるなど、臨床工学技士の重要度が高まるような業務が追加されました。

臨床工学技士がこれまで医師や看護師が行っていた仕事を担えるようになったことにより、手術の効率を高めることができるといわれています。また、できることが増えるということは、臨床工学技士のやりがい向上にも繋がります。特に、スキルアップを図りたいと考えている方には大きなチャンスです。積極的に学び、自分にできることをどんどん増やしていくとよいでしょう。この業務拡大がうまくいけば、今後より一層、臨床工学技士の重要性が高まるはずです。